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やさしい病気の話

「子どもの病気(特に夏に注意するもの)

2001.07.24 小山田先生

手足口病

主としてコクサッキーA16、エンテロ71型ウィルスによる感染(夏かぜウィルス)です。大部分は軽症で済みます。まれに無菌性髄膜炎、脳症の合併が知られます。

潜伏期間

2~7日

症状

手のひら、足の裏、口の中に斑点状の出ものがみられ、時には膝やお尻にも出ます。
口の中を痛がりますが、水分を取れれば重くはなりません。
回復後も糞便から2~4週間ウィルスの排出がありますが手洗いを注意すれば長い休みは必要ありません。
口の中がひどければ休みますが軽ければ登園、登校はできます。

伝染性紅斑

ヒトパルボウィルスB19によるウィルス感染です。
りんご病とも呼ばれています。
感染後17日~18日で発疹がでますが、頬、腕の外側、大腿の外側などにレース模様のような赤い出ものが見られます。
出ものが見られ、りんご病とわかった時にはウィルスの排出はなく、元気であれば必ずしも休む必要はありません。
まれに合併症として関節炎、血液の異常(溶血性貧血や血小板減少性斑病)、妊婦さんの注意(胎児水腫)などが知られています。

ヘルパンギーナ

コクサッキーA群、他のエンテロウィルスの感染によります。

潜伏期間

2~7日

症状

のどに痛いブツブツが出て数日間高熱となりますが、飲み物をとれれば重くなることは殆どありません。
真夏なので消耗しないように診察を受けることが望まれます。

伝染性軟属腫(水いぼ)

水いぼウィルスによる「いぼ」ですが、自然に治るものです。
これだけでは通常、プール遊びを禁止しませんが、ビート板、浮き輪などは自分専用のものを使用するようにします。

伝染性膿痂疹(とびひ)

黄色ブドウ球菌、溶連菌などによる接触感染です。夏から秋にかけて、あせも、虫刺されなどの傷から「とびひ」となることが多いものです。
抗菌剤を内服し、傷の面を覆って治療していれば、登園、登校できます。

麻疹(はしか)

麻疹ウィルスによる感染症です。
今年は流行の年で、1週間以上続く高熱や強い咳で消耗し、種々の合併症があるので子どもにとっては注意を要する感染症のひとつです。
ワクチンはいつでもできますので1歳を過ぎたら、なるべく早い時期にワクチンの接種をしておくことが大切です。

(小山田 雍)