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やさしい病気の話

今回は「~定期的に掃除しましょう~耳垢(みみあか)のお話」と題して佐藤 幸雄先生が話題を提供します。

学校検診で耳垢がいっぱいたまっているお子さんを多く見かけますので、今回は耳垢についてお話しようと思います。

耳の構造は入り口から鼓膜までを外耳道と言い、軟骨部外耳道と、骨部外耳道にわかれます。(図参照)
軟骨部外耳道は皮下組織が厚く、入り口付近に短い毛(耳毛)、耳垢腺(ベトベトした分泌物を分泌する)、皮脂腺等があります。骨部外耳道は皮下組織がほとんどなく、骨の上を皮膚がおおっているような構造で、とても敏感で傷つきやすいです。

耳垢は老化して剥離した皮膚、耳垢腺からの分泌物、ほこりなどが混じりあったもので、乾性耳垢と湿性耳垢に分けられます。乾性耳垢はカサカサした耳垢で、日本人の約85%がこれです。湿性耳垢は耳垢腺からの分泌物が多いため柔らかい耳垢になり、“アメ耳”“ヤジ耳”などと呼ばれています。
外耳道の皮膚は内側から外側に向かって移動し、軟骨部外耳道と骨部外耳道の境目付近ではがれ、耳垢になります。耳垢腺も軟骨部外耳道にあるので、この場所(軟骨、骨部外耳道の境目付近)に耳垢がたまります。たまった耳垢の量が多くなったり、掃除のとき奥に押し込めたりすると、骨部外耳道にもたまります。
乾性耳垢は耳かき、綿棒等で手前の方へかき寄せるように掃除をします。湿性耳垢は綿棒で掃除したほうがいいでしょう。ネバネバが強い場合は綿棒にオリーブオイルなどをつけ、そっとこすってみてください。(幼児は耳かきより綿棒を使ってください)また、耳を後上方に優しく引っ張ってあげると中が見やすいです。

気管と食道の位置関係

頭を振ったり、口を動かしたとき に耳の奥でカサカサと音がしたり、耳がふさがった感じがする。
こんな症状がある場合は、鼓膜に耳垢がくっ付いていることがあります。家庭では取れませんので耳鼻科を受診してください。また耳の穴がふさがるほど耳垢がたまった場合や、硬くなって取れない場合も無理に取ろうとせず、耳鼻科を受診してください。
スキンシップもかねてときどきお子さんや家族の耳の中をのぞいてみてください。ただし、耳の掃除のしすぎはあまりよくありませんし、小さいお子さんは急に動いたりして危険です。
十分に注意してください。

(佐藤 幸雄 11.9.7.)