やさしい病気の話 | 一般社団法人 大曲仙北医師会
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やさしい病気の話

今回は『胸が苦しくなったら〜症状が軽いうちに早めのご相談を〜』と題して高橋陽一郎先生が話題を提供します。

[図]血流を妨げるコレステロール
[図]血流を妨げるコレステロール

胸が苦しくなる病気の中で、狭心症や心筋梗塞(こうそく)は命に関わる重大な病気です。狭心症の症状が疑われたら早く入院し、早く治療する必要があります。通常、狭心症の発作の後に心筋梗塞になるからです。心筋梗塞を発症すると、直後に死亡することもあります。

大曲厚生医療センターでは、過去に狭心症になったことがない方や安定していた方が、狭心症を疑われる症状(胸が締め付けられるように苦しいなど)で来院された場合は、受診したその日にそのまま入院することをお勧めしています。

たいていの方はそのように説明すると驚かれます。「それほど重大なことだとは思わなかった」「薬で治るものだと思っていた」「田植えが始まるので後にしてほしい」など…。この病気は、上図のように、血管の内側に変性したコレステロールがたまっているため、薬では血管の詰まりを治すことはできません。

[写真]治療例
[図]治療例

経過や検査結果によりますが、入院後すぐに心臓カテーテル検査を行い、心臓の血管(冠動脈)に病変があればその場でカテーテルを通じて治療します。病変が重症でカテーテル治療が困難な場合は、冠動脈バイパス手術が必要となることもあります(20人に1人ぐらいの割合です)。

カテーテル検査は通常手首の血管から行い、30分ほどで終わります。治療も必要な方は2時間くらいです。術後はすぐに歩くことができ、2日ほどで退院できます。退院後は運動制限などの必要はなく、元の生活に戻ることができます(食事制限、禁煙、薬の内服などは必要です)。

このように、心筋梗塞になる前の症状が軽いうちに手当をすることで、体の負担が比較的軽い治療でよくなります。胸が苦しくなったら、かかりつけ医、あるいは病院にすぐにご相談ください。

(高橋 陽一郎 17.2.27.)